お葬式と数珠の扱い方

葬儀のときやお墓参りのときには、それぞれ自分の数珠を持ち込んで両手にはめ、手を合わせてその弔いの気持ちを示します。
数珠を使った供養の方法は仏式の儀式に用いられているものです。
しかし同じ仏教でもその派によって使用する数珠の種類や手にかける方法が違ってきます。
参列する葬儀の席には、わざわざその宗派での数珠はなくとも基本的に「略式数珠」と呼ばれる全ての宗派で共通のものを使用すればマナー違反となることはありません。
現在ではよほど厳格な宗教的職業についている人の葬儀でないかぎり、別の宗派の数珠を持ち込んでもそれほどマナー違反といわれることはないのですが、それでも一応参列する葬儀のしきたりは意識して数珠を選ぶようにするといいでしょう。

略式数珠と呼ばれるものは、葬儀用の衣服や用品を販売しているお店ならどこでも簡単に手に入れることができます。
かつては数珠と言えば「108」の珠によって必ず作られるものというふうに言われていましたが、最近ではその数にそれほどこだわることなく適度な数量での数珠も多く作られているようです。
略式数珠の構成としては、片手に入るくらいの短い輪の中に、一つ大きめの主珠と、その隣にやや小さな天珠があり、また珠の開始部分の根本には親珠という最も大きな珠がおかれています。
親珠からはボサという取手部分が突き出ており、その先には房という繊維の紐を束ねた飾りがつくのが一般的です。
数珠に使われる珠の色や素材については特にきまりはありません。
最近では流行もあってパワーストーンと呼ばれる呪術的な意味のある石を使ったタイプが人気となっています。
男性ならオニキス(黒)やタイガーズアイ(琥珀)、クリスタル(透明)などが一般的なデザインで、女性の場合はローズクォーツ(桃色)、瑪瑙(赤)、クリスタル(透明)がよく使われているようです。
珍しいものとしては、紫色のアメジスト製のものや黄色のシリトンといったものも売られています。

宗派別の本格数珠になると、二重にして手にはめたり両手にまたがってかけたりすることができる大きめのものがほとんどです。
臨済宗や曹洞宗の数珠の場合、房の部分が繊維製ではなく本体の数珠玉とは違った色の珠がつけられますし、浄土真宗や真言宗では房が略式では通常2房の部分が倍の4房となっていたりします。
手のひらへのかけかたも、天台宗では左手の人差し指を除いた3本の指に二重かけするようにし、浄土宗では合掌したときの両親指にかけるようにするなど違いがあります。

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