亡くなった方が食べる物

昔はどの家庭にもお仏壇があり、朝夕の礼拝を欠かさなかったものです。
それも、そのはずで、そのお仏壇にはおじいちゃんやおばあちゃんの位牌があり、やがては自分の親も自分もその中に祀られるのだということがわかっていたのです。

御先祖様の食事

朝お灯明をあげお線香を焚きその日一日の家内安全を祈りました。
お仏壇には、普通お花瓶、経本立て、蝋燭立て、お線香立て、おりんなどの仏具が置かれています。
また、水入れやご飯入れもおかれています。

朝お水と炊き立てのご飯をお供えするのが、ごく当たり前の習慣だったのです。
家によってはお仏壇が大きく、仏具なども大ぶりのものをそろえる場合もあります。
そのような大きな仏壇の場合には仏膳というものを置きました。
一食の献立すべてを並べることもあったのです。

こういった習慣は次第になくなっていき、今は毎朝灯明のみという家庭もあります。
どうしなければいけないという規則はありませんが、一日一度はご先祖に感謝の気持ちで合掌したいものです。
パン食の家庭なら、パンとコーヒーをお供えしても構わないのです。

故人の好物

御先祖様の好物といわれても、何代も何人もおられるのですから何をお供えしてよいものかわかりません。
しかし、最近亡くなられた人があるのなら、その方の好物をお供えするとよいでしょう。
お酒好きの方なら、宴会の予定がある日には宴会の前にお酒をお供えしてもいいのです。
子供たちも、何かうれしいもらいものがあったらお仏壇にお供えしてからいただくという習慣づけをしえいるお宅もあります。

初物やいただきものがあった日などは、仏壇にお供えします。
初任給や初ボーナスをお供えする場合もあります。
試験に合格すれば合格通知を、卒業すれば卒業証書をお供えして御先祖様や故人に感謝の気持ちを表します。

お線香の香

亡くなった人は、お線香の香を食べるといわれています。
そう考えると、お線香は毎日お供えしなくてはならないものだと合点がいきます。
毎日お供えするにしても、あまり安価なものも失礼ではないのかと心配になります。

しかし、そう心配したものでもありません。
考えてもみてください。
御先祖様は私たち子孫のためいならないことを望まれるはずもないことなのです。
出来る範囲のことをすればいいのです。
身分不相応のことをすれば、御先祖様に心配をかけてしまうというものです。

高価な線香をたまにお供えするよりは身の丈に合ったものを毎日お供えするほうが喜ばれるのです。
困ったときにお仏壇に手を合わせてお祈りをすることはよくあるものですが、普段はあまり構いもしないのに、お願いごとだけをするというのもいいことではありません。
もちろん、御先祖様が意地悪をなされるはずもありませんが、毎日合掌する心持が人格を穏やかにし、争いごとのない家族を作り出すのです。

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